みなさんも良くご存知のスーパーモデル、アンバー・バレッタとの『ブリティッシュ・エル』のカバーについてお話をしたいと思います。このカバーは、とてもファッション性が高くて、大好きな作品の一つです。この日のカバートライはモデル一人、そして中ページ6ページを兼ねての撮影でした。本当のことを言ってしまうと、実はこの日のモデルは、このころ大人気になりつつあったケイト・モスだったんです! でも、この日の朝、急にケイトの具合が悪くなり、急遽代わりのモデルということで、ブッキングされたのがこのアンバー。このころ彼女はとても期待される新人モデルの一人で、すでにスタジオに集まっていた私たちスタッフは、ケイトのキャンセルを聞いてとてもがっかりしていましたが、新鮮な美しさを持つアンバーがスタジオに現れたときはホッと一安心しました。
この日の撮影のテーマは「新しさ」!! エディターから、新しさを感じられるなら何でも好きにメイクをしていいと言われました。こんなことは、めったにないことです。イギリスならではの自由さでしょうか。このころトライしてみたかった、眉を完全に取ったメイクに挑戦することにしました。
1960年代の映画に出てくる女性がもっている、上品でかわいらしさの中にあるセクシーさをアンバーの中に感じた私は、それをできるだけ引き出すメイクを考えました。彼女は、パーフェクトと言っても良いくらいの美しい骨格を持ち、特に薄いへーゼル色の大きな目はとても印象的でした。そんな彼女の特徴を活かすために、色を感じさせないヌードな色を使ってセクシーさを強調し、そしてこのころトレンドだった細い眉をブリーチし(眉の色をすっかり取った、まさにやってみたかったメイク)、アイメイクは肌色に近いブラウンで陰影をつけ、つけまつげを一本一本つけて目を強調しました。唇は薄いブラウンでアウトラインを大き目に描き、ピンクベージュのリップでセクシーさを出し、これぞまさしく60年代メイク!
この日のフォトグラファーは、イギリス人のキム・ノット氏。ファッション・フォトグラファーとしては、とても有名な一人です。
カバートライの後にファッションの写真を6カット撮りましたが、その中にはアンバーのヌードもあったんですよ。服を着ていなくてもとてもすばらしいスタイル性を出せるモデル、それがアンバーでした。この後、半年もしないうちに、彼女はモデルとしてみるみるトップの座についてしまったのです。
















