CULTURE
ショップやカフェで目にするフリーペーパーは、 あらゆる人が自由に発信できる オープンでインディペンデントなメディア。 デザインも扱うテーマも実にさまざまですが、 今回RMK magazineでは、女性が手がけた 誕生したばかりの2つの媒体に注目。 作り手に、それぞれの想いを聞いてみました。




<上> 第1号の表紙には話題の鈴木亜美&亜弥姉妹が登場。キュートなビジュアルが満載。<中> 第2号にも個性豊かな女の子がたくさん登場予定。 <下> 『MIG』本誌や紹介されている記事をきっかけにした、国内外からのファンメールの数々。

“Made in Girl”にこだわった
パワフルなフリーメディア
『MIG』とは“Made in Girl”のこと。メイド・イン・ジャパンが単に日本製という意味を超えて、日本のもの作りの高いクオリティを表す言葉となっているように、誰にも真似できない“ガールのクオリティ”を発信したいという思いで名づけられました。立ち上げたのはフォトグラファーの田口まきさん。昨年秋に発行された第1号は、田口さんによるフォトストーリーをはじめ、注目の女性作家によるアートワークや、多彩なジャンルの女の子のポートレートなどバラエティ豊かな内容。エネルギーにあふれたビジュアルも注目を集め、海外向けのウェブサイトで紹介されるなど早くも話題を集めています。
「今は『世の中全体に元気がない』なんて言われ方をすることもあるけど、女の子の世界は別。同時多発的にいろんなムーブメントが起こり、それが混ざり合ってどんどん新たなものが生まれていると思うんです。そんなシーンを生きる“オリジナルな世界観を持っている女の子”を、あらゆるジャンルからピックアップして、さまざまな方法で発信していけたらと思っています」と田口さん。
話をうかがった時は第2号を制作している真っ最中。口コミなどで探した女の子たちひとりひとりにじっくりと話を聞き、写真を撮影するプロセスが「楽しくて仕方がない」と話す姿が印象的でした。そんな第2号は3月発行予定でなんと80ページ! ものボリューム。40人以上の女の子が登場します。詳細な発行時期や置かれる場所はホームページやツイッターで確認を。
今後はフリーペーパーだけでなく、ウェブサイトやイベントなども含めたあらゆる“フリーメディア”を通して、女の子によるムーブメントを発信していきたいとか。ビビッドな女の子の今を知りたい、そして参加したい! というなら、チェック必至です。


<上> 『backbone』第0号。鮮やかなピンクのカバーに入った装丁もユニーク。 <下> 第0号のメインビジュアルは、“バックボーン”をイメージした秀熊さんと大神さんの作品を紙の両面にプリント。透ける雰囲気の紙や印刷が印象的。写真は秀熊さんが制作した作品の原画など。

凛としたクリエーションを感じる
個性派タブロイド
細長くたたまれた状態からピンクのカバーを外し、四つ折りを開くとタブロイド版に。さらに開くと全面にイラストが描かれた、ポスターのような紙が出現する……。昨年12月に第0号が創刊された『backbone』は、美しいイラストとアートワークが魅力的なフリーペーパー。共にペインティングやイラストレーションの分野で活動するクリエイターである、秀熊麻衣さんと大神慶子さんが中心になりスタートさせました。
「ふたりで話をしているうちに『今の世の中が、自分の好きなものがなくなっていく気がして悲しい』と感じたんです。同時に自分から発信できるもので、周囲とコニュニケーションできたらという気持ちもあって」と秀熊さん。計9人のスタッフで制作された第0号は、幸運な出会いも手伝って、自分たちが心から納得できるものに。
「自由につくれる環境ではあるけれど、各自が好き勝手につくるわけではなく『backbone』で一つの世界を成立させる。そうすると、違った作風や価値観をもつ作り手が集まっているので、自由の中にも制約はでてきます。そのバランスを取るのは難しい作業でしたが、創刊号はちょうど良いかたちで乗り越えられた気がします」
現在は春の発行に向けて次号を準備中。今後はクリエーションを模索しつつ、さまざまな新しい試みも考えているとか。他者とコミュニケートするからこそ自分と真摯に向き合い、妥協のない表現に挑みつづける『backbone』は、作り手のまっすぐな気持ちが伝わり、目の前がすっと明るくなるような、そんなフリーペーパーです。
「立ち寄ったお店で手に取って、バッグに入れてもらって、心地よい違和感を感じてもらえたら。ビジュアルメインの雑誌なので、読み終わった後は包装紙にするとか、読者の方に自由に楽しんでもらえたらうれしいですね」

